7歳の女の子のお祝いは、「帯解の儀(おびときのぎ)」といって、江戸時代に、着物を結んでいた「付け紐」から「丸帯(まるおび)」という帯に付け替えた儀式を行ったことから始まりました。
この儀式は、「女性の仲間入りをする」という意味が込められていたそうですね。
この儀式に従って、7歳の七五三のときには帯を締めさせられる和装をさせたいパパ・ママが、とっても多いのです!
3歳のときには洋装をさせたパパ・ママも、やはり、7歳は最後の七五三ですので、この機会に素敵な和装を着させてあげてはいかがでしょうか!?
大人の女性の仲間入り!7歳の女の子が着る和装にはどんなものがあるの?
7歳の女の子が着る和装は、四つ身の着物に帯を締めます。
ただし、単純にこの2つだけで着物を着せられるわけではなく、着物の下には長襦袢(ながじゅばん)または肌襦袢(はだじゅばん)を着て、帯の下には帯板や帯枕、足には足袋と草履またはぽっくりを履きます。
最後に、「はこ迫(はこせこ)」や扇子を帯に入れたら、着付けは完成です!
着物を着付けるのには、プロの着付け師でも20~30分ほどの時間がかかるため、子どもにもかなりの負担がかかります。
しかし、身体もしっかりしてきて、精神的にも成長している7歳の女の子なので、着付けに耐えられる子が非常に多いですね。
7歳になると、オシャレに敏感になってくる子が多いので、是非綺麗な着物を着させてあげてくださいね!
<7歳の女の子が着る「四つ身」の着物とは?>
四つ身とは、身頃(みごろ)が身丈の4倍の長さのある着物のことを言います。
一般的には、4、5歳~10歳くらいの子どもが着るくらいの大きさです。
3歳のときに着る「三つ身」の着物とは違い、作りが大人の着物とほとんど変わらないんですよ。
ただし、10歳くらいまで着られるくらいの大きさで、7歳の子には大きすぎることがあるので、「肩上げ」や「腰上げ」をする必要があります。
肩上げとは、着物を身体の大きさに合わせるために、肩山の部分で縫いあげて調節することを言い、腰上げは、着物の丈を合わせるために、腰の部分で縫いあげて調節することを言います。
<着物を選ぶときは子どもの意見を尊重してあげよう!>
この四つ身の着物は、和装でメインになる部分なので、こだわりたいところですよね!
7歳にもなると、自分の意見をはっきりと主張できるようになるため、もしかしたら、パパやママの意見と食い違うこともあるかもしれません。
しかし、七五三の主役は子どもです!
是非子どもの意見を尊重してあげてくださいね!
ただし、神社にお参りに行くときには注意が必要です。
地域やパパ・ママの御両親によっては、たくさんの「洋」の要素が含まれているフリフリの着物やたくさんのレースをあしらっている着物は受け入れられない場合があるためです。
子どもの意見を尊重しつつ、ご両親や地域性も考えて着物選びをすると良いでしょう!
<7歳の女の子が着物の上から締める「帯」とは?>
帯とは、着物の上から巻く、着物がはだけないようにするためにする装身具です。
7歳の七五三のときには、幅が広い帯を使い、巻くと、腰上から胸下くらいまで幅があります。
七五三の際、手で結ぶ手結び帯を結ぶか、もともと帯が作られている作り帯をするかのどちらかになります。
手結び帯は、結ぶのに時間がかかるかわりに和装の素晴らしさを体感できるというメリットがありますし、作り帯は、結ぶ時間が短縮できるために、子どもに負担がかからないというメリットがあります。
どちらが良いかは、子どもの状態によって決めると良いですね!
また、帯の下には、「志古貴(しごき)」という、柔らかい帯を巻いて、さらに可愛くなるように装飾することもありますよ!
<帯周りに施す装身具はどんなものがある?>
帯を巻くとき、帯の下には、帯の形を整えるために、「帯板(おびいた)」という板が敷かれます。
また、手結び帯を結ぶ場合は、「帯枕(おびまくら)」という厚みのあるクッションを入れて、帯の結び目を整えます。
ただし、作り帯の場合は帯を結ぶ必要がないため、帯枕は必要ありませんよ。
さらに、帯の上には、帯を固定するための「帯締め」を巻いて、着崩れするのを防ぎます。
帯締めにも、丸い棒状にした「丸ぐけ」や、絹や綿糸を編み上げた「組紐(くみひも)」などの種類があります。
帯や帯締めも、カラフルな着物に合うような素敵なものが非常に多くありますよ。
帯選びも、色や柄のセンスが問われるので、しっかり子どもと相談しながら決めたいものですね!
<帯に入れる「はこ迫」や「扇子」とは?>
はこ迫とは、和装の装飾品の一種で、長方形の箱型をしています。
江戸時代には、武家の娘が紅筆(べにふで)や鏡などを入れていたのが流行して、今日のような装飾品になったそうですよ。
はこ迫は、七五三の他にも、和式の婚礼をする花嫁衣装にも装飾されます。
また、扇子は、「末広(すえひろ)」とも呼ばれ、「末広がりに幸せになりますように」という意味を込めて帯に入れられます。
着物の他にも必要なものはたくさん!
<長襦袢または半襦袢+裾よけ>
着物を着せる際は、着物の下に長襦袢、または半襦袢を着させます。
長襦袢は、肩から足までの長さのある下着で、半襦袢は、上半身に着る下着です。
肌襦袢を着させる場合は、下半身用の下着として、裾よけを着させます。
これらは全て、汗を吸わせたり、汚れがつかないようにするためのものなんですよ。
<半衿(はんえり)・重ね衿(かさねえり)>
半衿や重ね衿とは、着物の襟元に付ける衿で、昔の人のように着物を重ね着しているように見せるためにあるものです。
半衿は襦袢の襟に縫いつけて、重ね衿は着物の襟元に縫いつけます。
販売されている襦袢では、もともと半衿が縫い付けてあるものもありますよ。
首元からチラッと見えるカラフルな衿が、さらに着物の美しさを際立てます!
<足袋・草履またはぽっくり>
足袋は、足元に履く靴下のようなものです。
近年販売している足袋は、桜の花びらの柄の刺繍が入っているものや、白ではなく、ピンクなどの可愛い色のものもあるため、着物に合ったものを選ぶと良いですね。
草履は、鼻緒が付いている履き物ですが、5歳の七五三の男の子と違って、鼻緒の色や柄は自由です。
鼻緒の色や柄が巾着と同じものもありますので、チェックしてみてくださいね!
ぽっくりは、木でできた履物です。
ぽっくりも、普段滅多に穿かないものなので、挑戦させてみても良いですね!
ただし、歩きにくかったり、足が痛くなったりすることもありますので、疲れたときのために、普段履き慣れている靴を一緒に持って行くと良いでしょう。